MTF曲線って何?
言っていることがよくわからないよ・・・
という方の参考になればと思います。
カメラメーカーの公式などを見ると、よく登場するMTF曲線。
自分も最初は読めませんでした。
しかし、MTF曲線を読めるようになるとレンズ性能などが理解できるようになります。
レンズの全ての性能が分かるわけではありませんが、レンズを知る上での目安にはなります。
MTF曲線とは、このような図のことです(下記)
本記事ではMTF曲線について深掘りしていきたいと思います。
こんにちは。
このブログを運営しているDaisukeです。
風景写真を撮り始めて8年目になった週末フォトグラファーです。
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本記事の内容
・MTF曲線が読めるようになると何ができるのか?
・理想のMTF曲線とは?
・MTF曲線を読めるようになってみよう!
・画面からの距離について
・4つの曲線
・理想のMTF曲線とは?
・まとめ
MTF曲線が理解できると何ができるのか?
MTF曲線ですが、理解できるようになるとレンズ性能がわかります。
カメラに凝ってくると気になってくるのはレンズですよね
レンズのことを調べるたびに登場する謎の曲線(MTF曲線)
各メーカーによって指標は違うため、一概にレンズの優劣を付けることはできません。
同じメーカー内であれば比較することが出来ます。
たとえば、Nikonの2つのレンズで悩んでたとするとレンズの性能を比較することはできます。
直接メーカー同士で比べることは出来ませんが、レンズを選ぶ上での目安にはなるでしょう。
さて、実際にMTF曲線を見て読めるようになっていきましょう。
MTF曲線を読めるようになろう!
NikonさんからMTF曲線をお借りしてきました。
今回はNIKKOR Z 20mm f/1.8 Sのレンズを見ていきます。
これだけでは一体何のことかわからないと思います。
少し補足を入れてきます。
縦軸はコントラスト値について表しており、横軸は画面中心からの距離を表しています。
縦軸:コントラスト値 最大値が1であり1に近いほど良い
横軸:画面中心からの距離 右に行けば行くほど画面の中心から遠ざかる
画面からの距離について
画面からの距離を図に表したものになります。
フルサイズセンサーにて考えると、横の長さが36mm、縦の長さが24mm、中心から対角線の長さが21.6mmとなります。
APS-Cだと23.4mm×16.7mm 中心からの対角線の長さが、14.5mmとなっています。
レンズの特性上一般的には、画面の中心付近が一番画質が良いとされています。
画面の中心が一番画質が良く、端にいくにつれて少しづつ画質が落ちてくるんだなくらいの認識でいいと思います。
改めてレンズのMTF曲線を見ると、画面中心からの距離が離れていくとそれに応じてグラフが下がっていくのが分かるかと思います。
4つの曲線
S10,M10 S30,M30と4つの曲線があります。
こちらが何を表しているかというと、S10,M10に関してはコントラスト、S30,M30に関しては解像度について表しています。
ここでいうSとMの違いですが、方向が違うという認識でいいかと思います。
レンズの構造上、S(サジタル方向)とM(メリジオナル方向)でレンズのコントラスト値や解像度にズレが生じるため分けて記載しているのです。
10と30の違いに簡単にいうと空間周波数の数の違いです。
絞り開放時の空間周波数10本/mmに対応する曲線を赤線、空間周波数30本/mmに対応する曲線を青色で示しています。
ちなみにS方向(サジタル方向)M(メリジオナル方向)の特性が揃っているほど良いレンズとされています。
レンズの自然な描写があり良いボケが得られます。
S10 M10 :コントラストのヌケの良さを表す
S30 M30:高解像度でシャープさを表す
10 30 :空間周波数の10本と30本の違い
S M :S(サジタル方向) M(メリジオナル方向) 方向の違い
理想のMTF曲線とは?
以上のことから理想的なMTF曲線とは、画面中心からの距離が離れていてもS10 M10(コントラストのヌケの良さ) S30 M30(解像度)が限りなく1に近い値あるということです。
現状のほぼ理想系のMTF曲線をNikonさんで見つけましたので、貼っておきます。
NIKKOR Z 800mm f/6.3 VR S
最近新しく出たNikon Zマウントの800mmの単焦点レンズです。
価格も化物ですが、やはりMTF曲線も化物でした。
画面中心からの距離が離れてもコントラスト値は0.95辺りをマークしています。
ほぼほぼ理想型だと思います。
今回はNikonから引用させていただきましたが、
Nikonだけではなく、他のメーカーもどんな化物レンズを出してくるか見逃せないですね!
まとめ
まとめ
・MTF曲線はレンズの性能を表す
・他のメーカー同士は測定方法が異なるため、比較することが出来ない。→あくまで目安にしかならない
・MTF曲線は縦軸はコントラスト値、横軸は画面中心からの距離を表している。
・S10、M10はコントラストのヌケの良さを表している。
・S30、M30は高解像度でシャープさを表している。
・S(サジタル方向)M(メリジオナル方向)を表している。
・理想のMTF曲線とは画面中心からの距離が離れていても、コントラスト値が限りなく1に近いもの
いかがだったでしょうか?
MTF曲線は難しいですが、理解できるようになるとレンズを見たりするのが楽しくなると思います。
また、レンズ購入するときに知っておいて無駄にはならない知識の一つだと思いますので、頑張って読み解けるようになりましょう。